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「お通夜」(前編)シリーズ「後見人が行く」

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 大竹夏夫の「老活ニュース」第56号 2013年12月20日
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シリーズ「後見人が行く」第1回

「お通夜」(前編)

成年後見人って何をやるのか,ご存じですか?

成年後見人が何をやっているのか,ご存知ない方が多いと思います。

このシリーズ「後見人が行く」は,
そういう方に向けて,
後見人がこんなことをやっているという活動をご紹介していきます。

シリーズ最初の活動は,
いきなり成年後見が終了したとき,
すなわち,ご本人が亡くなられたときのことです。

先日,私が後見人をしている和田一郎さん(仮名)が入居している
特別養護老人ホームから電話がありました。

「食事中に食べ物を喉につまらせて呼吸困難になりました。
 今,救急車で病院に向かっています」

たまたま事務所にいた私は,
すぐに弟さんに電話をしました。

和田さんは満90歳。
結婚歴がなく,生涯独身。
ずっと都内で一人暮らしをしていましたが,6年前に認知症を発症し,
この特養に入所。
それとほぼ同時に,財産を管理する人がいなかったので,
住んでいた区役所の職員により後見手続の申立てがなされて,
私が成年後見人に選任されました。

和田さんには妻も子もいません。ご両親も他界しています。
したがって,兄弟姉妹が相続人になります。

和田さんの兄弟姉妹はたくさんおり,甥姪も含めると,相続人にあたる方は11名。
ですが,和田さんは兄弟姉妹とは疎遠で,行き来のある方はいません。
そうした親族のなかで唯一連絡がとれる方がその弟さんでした。

とはいえ,この弟さんも70代後半です。

弟さんは携帯電話を持っておられないので,ご自宅の固定電話に電話しました。
しかし,お出になりません。出かけておられるようです。
しかたなく,留守録にメッセージを残しました。

30分位経った後,和田さんが搬送された病院の医師から電話がありました。
別の事件の打合せ中でしたが,「緊急」ということでしたので,
打合せを中座して,電話に出ました。

「食べ物が気管に詰まっており,呼吸困難な状態です。
 酸素吸入をしても,食べ物は取り除けません。
 手術するには,高齢すぎます。
 手の施しようがありません。
 早く家族に連絡をとってください」

もはや時間の問題のようです。
とはいっても,電話番号が分かっているのは,さきほどの弟さんだけです。
再び弟さんのご自宅に電話しましたが,やはり不在。
仕方ないので,医師から聞いた内容を留守録に残しました。

その後,1時間程度経ったころに
再び病院から連絡が事務所にありました。

「亡くなられました」

あっけない最期でした。
和田さんは満90歳になったばかりでした。
認知症は重度でしたが,身体はしっかりされており,
ご自身で歩き,ご自身で食事をとれる方でした。

この日も昼食をご自分で食べていたそうです。
その食べ物が肺に入ってしまい,およそ3時間程度であっという間に
逝ってしまいました。

残念です。

無情です。

(後編に続く)

※この事例は,実際にあった案件をもとにしつつも,
プライバシー配慮と分かりやすさのために,一部設定を変更しています。

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