9 Nov 2013
弁護士 大 竹 夏 夫
遺言書は,家族への最後のメッセージなんです。
是非,すべての人に書き残していただきたい。
そう願っています。
「遺言書を書くと縁起が悪い」と本当に思って,なかなか書こうとしない
という方がいらっしゃいます。
私は断言できす。
遺言書を書いたからといって,すぐに亡くなる方はいません。
むしろ遺言書を書いている方のほうが長生きしています。
さて,遺言書に書くべきことは,法律で決められています。
例えば,相続分の指定,分割方法の指定,遺贈などです。
逆に,法律で決められている事項以外のことは,書いても法律上の効果はありません。
では,書いても全く意味がないのか?
というと,意味がないわけではありません。
遺言書に書いてあるけれども,法律では認められない部分のことを「付言事項」と言います。
この付言は,実はとっても大切なのです。
例えば,兄弟3人いるところに,長男一人だけに全財産を相続させる場合など,
単にそのことだけ書いただけでは,二男,三男は納得しないかもしれません。
そこで,「付言」として,その理由を書いておきます。
「長男はずっと自分と一緒に暮らして面倒を見てくれた。
多大な苦労をかけてしまった。
二男,三男には生前に相当な援助をしている。
だから,今残っている僅かな財産はすべて長男に譲りたいと思う。
二男,三男はその点を理解してほしい。
これからも兄弟3人仲良くしてほしい」
などと書けば,兄弟でもめることを避けられます。
そのほか,遺族に対する感謝の気持ちを書くこともあります。
これも遺族にとってありがたいと思います。
例えば,
「恵子よ,ずっと一緒に歩んでくれて,ありがとう。幸せだったよ」
法律上は認められないとしても,人の感情にはとっても重要なのです。
是非,気持ちのこもった付言を書いていただきたいと思います。
弁護士法人レセラ事務局
フリーコール 0120-85-6664
(受付時間 9:00〜21:00 土日祝日もOK)
info@lesela.com
大竹夏夫のプロフィール
http://lesela.com/roukatsu/natsuo-otake/
大竹夏夫
最新記事 by 大竹夏夫 (全て見る)
- 紙とペンがあれば誰でも書けるいちばんやさしい遺言書ガイド - 2023年3月16日
- 書籍発売 家族に感謝される相続68のポイント - 2014年9月22日
- 小説風「遺言書の検認」+老活セミナーのお知らせ - 2014年2月8日